更新日: 2021年09月07日

映画シェルブールの雨傘って微妙なの?→ベタベタキモ脚本を、キャスト美貌・華やかな音楽と衣装で名作にしました【サッカー風評価点つき】

映画シェルブールの雨傘って微妙なの?→ベタベタキモ脚本を、キャスト美貌・華やかな音楽と衣装で名作にしました【サッカー風評価点つき】

(*・ω・*)o
おつかれMGさん、最近(2019年10月)、台風とか雨ばっかでやだね~


(〃゚3゚〃)
だな、俺も車で冠水道路に突っ込みそうになって危なかった。こんな時は、酒をのみながら映画だな。


(*・ω・*)o
そういや、『雨の日にみたい映画ランキング』みたいなのやると、高確率で『シェルブールの雨傘』が出てくるんだけど、これってどうなの?


(〃゚3゚〃)
それはみたことあるぞ。『オペラみたいにセリフが全部歌』など革新的で、一般的には名作とされている。
衣装・街並みもカラフルで華やかだ。しかし、脚本は一部キモくてベッタベタなど、ツッコミどころも見られる。
今回は、『シェルブールの雨傘』について、登場人物やシナリオ面にツッコミを入れつつ、面白いポイントもチェックしていくぞ


(*・ω・*)o
はいよ、よろしく~。
ではさっそく見てみよう!


この記事の目次

映画シェルブールの雨傘・予告編/データ

監督 ジャック・ドゥミ
脚本 ジャック・ドゥミ
音楽 ミシェル・ルグラン
フランス公開1964年2月19日
日本公開1964年10月4日

■キャスト
カトリーヌ・ドヌーヴ(ジュヌヴィエーヴ役)
ニーノ・カステルヌオーヴォ(ギイ役)
マルク・ミシェル(ローラン・カサール役)
エレン・ファルナー (マドレーヌ役)
ミレーユ・ペレー(ギイの伯母エリーズ役)
アンヌ・ヴェルノン(ジュヌヴィエーヴの母エムリ役)

映画シェルブールの雨傘・登場人物は?彼らのツッコミどころは?(サッカー風評価点つき)

(〃゚3゚〃)
そんな感じで、この作品の第一のツッコミどころである登場人物を押さえていこう。なお、新しい試みとして、主要登場人物には『サッカー風評価点』を、個人的な独断と偏見でつけてみたぞ。これで、どこら辺が微妙かも確認できるだろう。


(*・ω・*)o
サッカーのサイトでよくある『10点満点の個人個人の評価・及第点6点』みたいなやつだね。


ギイさん(スコア4/10 演ニーノ・カステルヌオーヴォ):下半身ユルユルだけど、最後はまともになる苦労人

(*・ω・*)o
序盤から自動車修理とかで出てきてる、このワイルドな方が主人公でいいのかな?あと、何故にさん付け?そういうキャラなの?(笑)


(〃゚3゚〃)
主人公かは知らんが、もちろんそんなキャラだ(笑)同情できる点も多いが、かなりやらかしているので『4/10』のスコアとした
ギイさんには彼女(ジュヌヴィエーヴ)がいて、映画序盤は徹底したバカップルぶりを、われわれに見せつけている。この映画の設定された時代では、『フランス・アルジェリア間で戦争』が起こっており、徴兵されてしまう(2年間)。
しかしそこで『彼女(ジュヌヴィエーヴ)を妊娠させてしまったまま戦地に行ってしまう』という大失態を犯した(笑)


(*・ω・*)o
ダメじゃんこいつ(笑)子どもにいちばん手がかかる時期に、パパがいないとかダメじゃん。


(〃゚3゚〃)
とはいえ、同情できる部分もあるんだがな。
『戦地では活躍できずに負傷退場』『地元シェルブールに戻ったら、彼女が他の男と結婚していなくなっていた』『育ての親であった伯母さんが亡くなる』などだ。
しかしこの後もギイさんはダメで(笑)『荒れてて喧嘩で退職』『酒びたり』『娼婦と遊びまくる』などと、クソっぷりを存分に発揮(笑)


(*・ω・*)o
でも彼、手紙ださないとか連絡不精だったじゃん。自業自得っぽい気が・・・


(〃゚3゚〃)
まあそんな彼も、エンディング付近では夢であったガソリンスタンドオーナーになって、奥さんと子どもと、平和にくらしていましたとさ。


(*・ω・*)o
うーん、共感できない(笑)


ジュヌヴィエーヴ(スコア5/10 演カトリーヌ・ドヌーヴ):バカップルの一角(笑)、とはいえ差し押さえや妊娠など、しょうがない部分も

(*・ω・*)o
こちらがその、ギイさんの彼女ね。カトリーヌ・ドヌーヴはやっぱキレイだね~。
やっぱ序盤はバカップルっぽいね(笑)


(〃゚3゚〃)
この子は『シェルブール雨傘店』というお店のオーナーの娘なんだが、お店のすぐ近くの路地でもいちゃいちゃしてるからな。親だけじゃなく客がみてたらどーすんだか(笑)
まあ、結果的にはギイさんが兵役中に、裏切って他の男と結婚する羽目になったが、『子育て資金・父親の存在』などの面でしょうがないといえるだろう。最後に会いに行くシーンなんかは、映画の演出上、悲恋っぽくしたいんだろうが、ちょっと面の皮が厚いところがある。よって『スコア5/10』とした。


(*・ω・*)o
遺伝情報がギイさんじゃなかったら、わざわざ娘を連れて会いにいかなかっただろうね(笑)


ローラン(スコア6.5/10 演マルク・ミシェル):外堀を埋める知性、気前の良さや献身性をアピールできたイケメン枠

(*・ω・*)o
こちらは、ギイさんの兵役中にジュヌヴィエーヴが揺れちゃったお相手の方だね。
でも、紳士的な方で、そんなに略奪したっていう印象はなかったかな。お話を聞いてくれたみたいな感じで。


(〃゚3゚〃)
それもそのはずだ。宝石商だけあって金はそこそこあるので、『税金とられたらつぶれそうなシェルブール雨傘店を、宝石買取で金銭的に支援』『食事会などで親を先に攻略』など、献身性・知性・段取り力を発揮したイケメンだ。


(*・ω・*)o
いいね~。ギイさんだとちょっと若くて心配だったお母さんも、こっちのほうが安心かも。


(〃゚3゚〃)
母ちゃんはこっちとくっつけたかったみたいだな。
あとは『大らか』みたいな点もある。お腹にギイさんの子がいると知っても、結婚を取りやめるわけでもなく、『一緒に子育てしよう』と言う。金銭面だけではない、人情味のある部分も発揮した。


(*・ω・*)o
これは行動もイケメンスコア高いね~。普通だったら断りそう。


(〃゚3゚〃)
ジュヌヴィエーヴ&母ちゃんも、この方に助けられた印象があるな。
余談だが、ジャック・ドゥミ監督の前作『ローラ』にも、マルク・ミシェルが演じる『ローラン・カサール』というキャラが出ている。近作とは少しキャラ付けが異なっているので、チェックしてみると良いだろう。


(*・ω・*)o
予告編で見てみたけど、こっちのローランはちょっとヘタレっぽいね(笑)


マドレーヌ(スコア7/10 演エレン・ファルナー):かわいい・献身的・発破かける勇気を兼ね備えた、最強の幼馴染!本作のMVP

(*・ω・*)o
個人的には、ローランとならんで、ギイさんの幼馴染の女の子が、高感度高かったかな~。ジュヌヴィエーヴより真面目な、しっかりした印象で。


(〃゚3゚〃)
俺も同意見だ。幼馴染だけあってギイさんの伯母さんには、幼少期から世話になっていたと推測される。
ギイさんとジュヌヴィエーヴがイチャイチャしているあいだにも、年老いて病気で寝込む伯母さんの世話を行っていたみたいなところは、地味だが献身性などのポイントが高い。


(*・ω・*)o
『あなたはとても幸福そうね』ってセリフも、視聴者のバカップルへの思いを代弁してくれてたね(笑)
フェイドアウトするかと思いきや、後半でギイさんとくっついたのはちょっと予想外だったけど。


(〃゚3゚〃)
伯母さんが亡くなったときとか、お葬式のときだな。『あんたこのままでいいの!?』的な。こうやって発破かけてもらったおかげで、あのヘタレは立ち直り、夢であったガソリンスタンド運営などに進むことができ、マドレーヌとも結婚した。
googleで『幼馴染』と検索すると、関連キーワードに『負け属性』みたいなのが出るが、シェルブールの雨傘においては、そんなことはなかった(笑)


(*・ω・*)o
そんな属性あったんだ(笑)


ギイの伯母エリーズ(スコア6/10 演ミレーユ・ペレー):二人をつないだ優しい老婆

(*・ω・*)o
こちらはギイさんの伯母さん。マドレーヌに世話してもらってるけど、幼いころから二人に関わりあるみたいだね。ギイさんはむっちゃ心配されていたけど(笑)


(〃゚3゚〃)
だろうな。この方が後半のハブになった感じだな。遺産も、自分がいなくなった後のギイさんが心配だったんだろうな(笑)


ジュヌヴィエーヴの母エムリ(スコア4.5/10 演アンヌ・ヴェルノン):財務がウカツだった事業者

(*・ω・*)o
ジュヌヴィエーヴのお母さんは、お店に納税通知書が届いて、あわてていたけど、事業者ってそんなもんなの?
結果としてローランに助けてもらったからイイけどさー。


(〃゚3゚〃)
1950~1960くらいのフランスの税制度は知らんが、普通は収益を申告した時点で『来年度、税金でいくら引かれるか』は、ある程度頭には入れておくな。それで、出費とかをコントロールする。つまり彼女は財務がザルってことさ(笑)
それで娘に、金持ちとの結婚を勧めるのも微妙だ。


映画シェルブールの雨傘の、微妙・クソっぽいポイントは?

一部のメイン登場人物に、共感しにくい部分がある

(*・ω・*)o
わたし、苦労人とはいえ、ギイさんはちょっとダメかな~(笑)
ジュヌヴィエーヴを妊娠させたまま戦地に行っちゃうのもだし、若いとはいえふて腐れすぎてるのもちょっとね。


(〃゚3゚〃)
名作ってされているけど、やっぱそういうクソっぽいポイントはあるよな(笑)
あと描写が足りないので、ジュヌヴィエーヴも『初期は勝手に盛り上がっていて、金めあてで男を乗り換えた薄情者』みたいな見られ方をされがちだな。


(*・ω・*)o
尻軽な気もするけど、そこは、ローランへの恩もあるから、一概に言えないけどね。
まともな人に感情移入するか、一歩引いて見るのがよさそうな感じ。


ストーリーはどっかで聞いたような感じ

(*・ω・*)o
1964年と古めで、いろんな作品の元ネタになってるかもしれない作品だけど、なんかどっかで聞いたような感じのストーリーだったよ。


(〃゚3゚〃)
確かに、よくあるメロドラマって感じはあるよな。1900年代だけではなく、もっと前(1890年)にも、作曲家マスカーニがオペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ(原作ジョヴァンニ・ヴェルガ)』で、こんな感じの作品を作った。
もし、ギイさんとローランが、最後にジュヌヴィエーヴを取り合って戦っていたら、まんま『カヴァレリア・ルスティカーナ』だっただろう(笑)


(*・ω・*)o
『戦争に行っている間に、金持ちに彼女取られる』みたいなあたりは、そのまんまだね。


映画シェルブールの雨傘の高評価ポイントは?

曲はバッチリ!セリフを全部音楽に乗せる演出も良い!

(〃゚3゚〃)
そんな感じで、結構クソっぽく言ってきたが、曲やセリフの演出はダントツで良いんだよな~。
オープニングシーケンスの、『しっとりしたタイトル→BPM合わせて、ノリノリのビックバンド曲→修理工の仕事しながら、メロディに合わせてセリフ』みたいな流れは、この映画の良いところが凝縮されてる。


(*・ω・*)o
ここはノリノリで楽しかったな~。後半にもこういうのを少し入れて欲しかった感じ。


衣装・町並みなどの色合いがカラフルで、見た目も楽しめる

(*・ω・*)o
あとは、セピアや真っ白みたいなところから、カラフルなタイトルとか町並み・衣装とかをはさんでくるところも、わたしは好きだな~。


(〃゚3゚〃)
中身は結構暗いんだが(笑)、序盤のほうの曲やこういうカラフル演出で引っ張れてる感じもあるな。
衣装は、最後のほうは暗い衣装になっているが、ララランドを見た人は、これにも反応できるだろう。


(*・ω・*)o
デイミアン・チャゼル監督、パクっちゃったかな(笑)


何だかんだいって、キャストに助けられた部分が多い

(*・ω・*)o
わたし的にはローラン&ジュヌヴィエーヴは、イケメン美女カップルみたいな感じで目の保養になったけどね。


(〃゚3゚〃)
ジャック・ドゥミ監督の作品に、わりとカトリーヌ・ドヌーヴは出ているが、今作ほど彼女に助けられた作品はないだろうな。俺らがこの映画にメインキャストで出たらギャグになる。
まあ、2010年代に新作としてリリースされていたら、『スイーツ映画』って言われてたかもしれないけどな(笑)


あとがき・感想&映画シェルブールの雨傘を見るには?

(〃゚3゚〃)
結構ネタっぽくこき下ろしましたが、最後にギイさんが『過去を引きずったりせずに、毅然と対応したところ』なんかは良かったと思いました。曲関連なども発見が多いので、暗いストーリーは目をつぶっても、楽しめそうです。
この作品は現在、リバイバル上映などのほか、amazonプライムビデオなどの配信サイトでも見ることができます。


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