更新日: 2021年09月07日

空気人形(ネタバレ含)あらすじ解説~心情のキーになるアイテムや、のぞみがあの結末を選んだ理由・救いのある要素とは?

空気人形(ネタバレ含)あらすじ解説~心情のキーになるアイテムや、のぞみがあの結末を選んだ理由・救いのある要素とは?

(*・ω・*)o
おつかれ~、こないだ配信で『空気人形』って映画をみたんだけど、バッドエンドっぽいのに、余韻が残る感じだったね~。


(〃゚3゚〃)
終わりかたとかは結構お洒落っつーか、見方によっては前向きにも取れるよな。ただエグい(エロ・残虐)みたいなところもあるのは注意だよな。とはいえ、しっかり人物関係やアイテムを押さえていくと、あの結末や、救いのあるエンディングになった理由が感じ取れると思うぞ。


(*・ω・*)o
さすがカンヌ映画祭・ある視点部門ノミネート作品だね。では今回は、映画『空気人形』をみていってみようか。


(〃゚3゚〃)
おう、ツッコミ入れつつ、がっつり解説していくぜ。


この記事の目次

映画 空気人形・予告編/データ

■スタッフ
原作:業田良家
企画:安田匡裕
監督/脚本:是枝裕和
製作:川城和実
美術監督:種田陽平
音楽:world’s end girlfriend
撮影:リー・ピンビン
衣裳デザイン:伊藤佐智子
ラブドール提供・協力:オリエント工業
配給:アスミック・エース

■キャスト
ペ・ドゥナ:空気人形・のぞみ
ARATA:レンタルビデオ店員・純一
板尾創路:人形の持ち主・秀雄
高橋昌也:元国語教師の老人・敬一
余貴美子:受付嬢・佳子
岩松了:レンタルビデオ店長・鮫洲
星野真里:過食症・美希
丸山智己:萌の父・真治
奈良木未羽:真治の娘・萌
柄本佑:浪人生・透
寺島進:派出所警官・轟
山中崇:ファミレス店長
ペ・ジョンミョン:清掃員
桜井聖:バスの乗客
オダギリジョー:人形師・園田
富司純子:未亡人・千代子

映画・空気人形の登場人物および、かかわりのあるアイテム・状況は?

(*・ω・*)o
そんなわけで、登場人物紹介していくんだけど、作風的に『サクッと』じゃまずいよね。接点がなさそうにみえて、微妙に絡んでる感じとかさ。


(〃゚3゚〃)
確かに、この作品は群像劇みたいな面があり、全体を押さえていなければ、後味が悪くなるかもしれん。サブキャラも、主要人物との絡み方や、キーになるアイテム・境遇などを押さえておくと良いかもな。


心を持ち、人間の営みを学習していくラブドール・のぞみ(演:ペ・ドゥナ)

(*・ω・*)o
では、ちょっと気になるポイントなども織り交ぜて人物紹介するよ。まずは主人公のラブドール、のぞみちゃん。
SFっぽくいうと『突如自我や感情といった心を持った・バイトや人の関わりを通して人間の営みを学ぶ学習型・ボディには人形由来のビニール継ぎ目アリ・へその部分に空気注入口があって、ポンプなどで空気を入れないと機能停止』って感じかな!


(〃゚3゚〃)
設定がファンタジーでまったく説明されてない&科学的にガバガバなのが難点だが、アンドロイドみたいなものと仮定すると理解しやすいかもしれんな。こういった『シンプルな動作・あるていど人の話に応じて会話する』といった機能は、2020現代でも実装できそうだ。
ちなみに、値段は5980円らしいな(笑)


邦画キモい演技大賞?のぞみの持ち主・ファミレス店員 秀雄(演:板尾創路)

(*・ω・*)o
のぞみちゃんの持ち主で、さえない中年ファミレス・ホール社員。ロゴから推測するとおそらくビッグボーイ。長くやってる割に仕事ができなくて店長に怒られている描写も。
ラブドールに話しかけて愚痴ったり、お風呂に一緒に入ったり、話しかけながらパコったりしてるところは、屈指の痛さを発揮(笑)


(〃゚3゚〃)
ここら辺は男の俺が見ても気持ち悪くてドン引きだったんだが(笑)、職場で『お前の代わりは、いくらでもいるんだよ!』みたいな扱いを受け続けて、心を壊しているのかもしれんな。
また、持ち主の話す情報が、のぞみのデータベースに登録されていたりするので(会話・化粧・衣服etc)、完全なる害悪キャラではないだろう。


同じオーラ感じた?レンタルショップのバイトで仲良くなるボーイフレンド・純一(演:ARATA/井浦新)

(*・ω・*)o
のぞみちゃんが、『自分と同じオーラを感じた』と思った青年。レンタルビデオショップの店員で、一緒にバイトをすることに。植物のことや、人間界の風習・映画のことなどを教えてくれたり、空気漏れで機能停止しそうなところを助けてくれたりして親密に。
作中の写真から判定すると『昔は付き合っていた彼女がいた』みたいだね。
ちなみに、のぞみちゃんが仕事中に書いたメモを復習するシーンより『ミュージカル映画が好き』みたいな点も明らかに。


(〃゚3゚〃)
『自分と同じと思った』は、結末に関わる重要フレーズだったな。また、作中で説明はされていないが、おそらく彼女を失っていて、それが現在の空虚な感じにつながっていると予想される。


奥さんとは疎遠?既婚なのに寂しいエロ店長・鮫洲(演:岩松了)

(*・ω・*)o
のぞみちゃんと純一さんが働くレンタルビデオ店の店長。好きな映画は『仁義なき戦い』で、奥さんとの初デートは『ある愛の詩(1970)』を映画館で。しかし家庭内別居みたいになっていて孤独、弱みを握ってのぞみちゃんを襲ったり、プライベートにずけずけ入り込む会話など、痛い面も。


(〃゚3゚〃)
『〇〇の代用品』というフレーズはよく出てくるが、こいつもこのフレーズを使ったな。『レンタルビデオは代用品で、映画は映画館で見るべき』といった感じだ。
この映画の中年男性は、寂しいのをエロで埋めたがりだな(笑)


あまり娘のこと見れてなかった?シングルファーザー真治(演:丸山智己)

(*・ω・*)o
のぞみちゃんと秀雄さんのアパート近くに住む男性。小学校低学年くらいの娘さんがいるけど、シングルファーザーだね(奥さんは離婚or死別?)。『娘さんがフォークで髪をとかす仕草(リトルマーメイド)』を知らなかったりと、あまり見れてなかった印象。お仕事はスーパー食品コーナーの販売の仕事だね。


(〃゚3゚〃)
実は序盤から出ていて、のぞみが『いってきます・いってらっしゃい』を覚えたのは、この親子のやりとりからだろうと推測される。ビデオ屋に来たり、彼の働くスーパーで他の人物がニアミスしてるなど、つながりもあるな。


ママがいない寂しさを人形で埋めてる?萌(演:奈良木未羽)

(*・ω・*)o
スーパー店員・真治さんの娘さん。誕生日のお祝いでレストランに来た時(ニンジンを食べたフリする)で、のぞみちゃんとは接点が。母親の形見の人形が手放せない(ただし作中壊れてくる)印象。


(〃゚3゚〃)
ああ、母ちゃんいなくて寂しいんだろうなって気はするな。


作品のテーマを教えてくれる重要キャラ?元代用教員の老人・敬一(演:高橋昌也)

(*・ω・*)o
公園でぼーっとしている高齢の方。序盤から公園でニアミスしてたりするよ。もともとは代用教員だったので、『自分は代用品だった』と、作中よく使われるフレーズも。のぞみちゃんに体調のケアしてもらったりするほかに、なんか詩を教えていたよね。結構、哲学的な内容の詩だけど、誰の作品なの?


(〃゚3゚〃)
調査したところ、吉野弘の『生命は』という作品だったな。内容は『生命は自分自身だけでは完結できない・花も、虫や風が訪れてめしべとおしべを仲立ちする・生命は欠如を抱いていて、他者から満たしてもらう・互いに欠如を満たすことには気づかない』という感じだ。
代用品にすぎない人や物がうまく絡み合って影響を与えているところは、この映画にピッタリ詩がハマっているといえるな!


メイド好き陰キャな浪人生・透(演:柄本佑)

(*・ω・*)o
レンタルビデオ店のお客さん。ちょっとコミュ症っぽい浪人生で、メイドカフェで単語帳読んでたり。
お店でメイドっぽい服を着ていたのぞみちゃんの下着を見てしまい、家でもネットでそういう画像を検索してハアハアしてるみたい。メイド属性好きなんだね(笑)


(〃゚3゚〃)
絶対シコっとるやん(笑)
柄本佑は今でこそイケメン俳優みたいに見られている点もあるが、この映画では痛いキャラも演じていたとは、なかなか感慨深いものがあるな!


若い同僚に嫉妬?ベテラン受付嬢・佳子(演:余貴美子)

(*・ω・*)o
ビデオ店の近くを通るOLさん。職場で若い女の子がちやほやされてるのを見て、アンチエイジングに挑戦している感じ。『ストッキングの線で、(意図的ではないけど)自分の体の継ぎ目を意識させる』『一人でご飯食べてるとき絡まれる』など、のぞみちゃんとは接点があるね。


(〃゚3゚〃)
他の男性キャラはエロに依存している者も多いが、彼女は『仕事はきちんとやる・アンチエイジングをいろいろ試す』など、明確に努力している点は好印象だな!


ストレスで過食&部屋汚い・リンゴは腐らせてる・美希(演:星野真里)

(*・ω・*)o
直接接点はなさそうなのがこちらの方。ストレスが溜まっているのか、真治さんのスーパーで大量に食料を買い込んだり、酒やピザを食べすぎて吐きそうになっていたりと、過食な感じ。お部屋も超きたない状態。実家はたぶん青森で、リンゴが大量に送られてくるけど、食べきれずに腐らせて捨てている印象。


(〃゚3゚〃)
脂っこいものを大量に食った後に酒を飲むと、マジで吐き気が来るんだよ(笑)
直接的な接点はないかもしれんが、『(意図的ではないにしろ)リンゴ&酒瓶で飾るアイデアを与えた』『旧約聖書の知恵の実のメタファーを視聴者に与えた』など、捨てキャラではないぞ!


喋ってないと寂しい?おしゃべりな未亡人・千代子(富司純子)

(*・ω・*)o
近所の交番に入り浸り、事件のニュースなどを喋りまくる年配の女性。お巡りさんからみれば『また始まったよ』って感じなんだろうけど、旦那さんに先立たれたので、おしゃべり相手が欲しいのかもしれないね。


(〃゚3゚〃)
確かにな。警官からしてみれば終わった話を延々続けられて迷惑かもしれんが、『このおばあさんが近所であいさつしまくってる様子を見て、のぞみが覚えた』っていうのがあるから、そういう意味では貢献しているといえるな。


人形にも誕生や死の概念を伝えた?人形職人・園田(演:オダギリジョー)

(*・ω・*)o
のぞみちゃんの製造工場にいる人形職人。実質的な親。誕生日を祝う様子を見る→メーカーを箱で調べる→生みの親に会うといった流れも。また、回収されてきたドールを見せて、『人形における死の概念』を教えるような点も。用途はなんであれ、愛情をもってドールを製造し続ける、職人の鏡。


(〃゚3゚〃)
『回収されて戻ってきたときはみんな違う顔している。大事に使ってもらっていたかはわかる』など、まさに職人といえるカッコいいセリフが多いな!ただ、『人形は燃えないゴミとしてだすけど、人間は燃えるゴミ(おそらく火葬)』は、もうちょい説明してやってほしかった点が悔やまれるな!


映画・空気人形のあらすじは?

1~心を持ち目覚めたのぞみが、挨拶・バイト・化粧など人の営みを学んでいく・バイト先では出会いも

(*・ω・*)o
そんな感じでさっそく、あらすじも確認していきましょう。まずはタイトル演出。
いきなり『おっさんの愚痴・ラブドールでプレイ』など、シケるシーンが続くけど、秀雄さんが出勤後の雨上がり、のぞみちゃんが突如心を持ち目覚めるところから。雨上がりの空を見あげるところでタイトルコール。


(〃゚3゚〃)
いきなりキッツイわ(笑)だが、ここのセリフ『(雨粒や空をみて)きれい』というのは、後で回収されるようだな。


(*・ω・*)o
そんな感じで、ずっと狭い部屋で秀雄さんの性欲処理に使われていたのぞみちゃんは、外の世界に興味がいっぱい。とりあえずクローゼットにあったメイド服を着て外出。近所の親子(真治・萌)のやりとりや、お話し好きの千代子さんなどから、会話を吸収。途中砂遊びをするけど、子供たちが帰ると一人に。
夜はクリスマス前でキラキラしている外観のレンタルビデオ店を発見。意思を持ってから初めて声をかけてくれた人が、レンタルビデオ店のスタッフ純一さん。


(〃゚3゚〃)
用途的にはそうなんだが、改めて字にするとキッツイな(笑)
あと、彼女は本能的に、キラキラしたものに惹かれるような性質があるようだな。


(*・ω・*)o
しかし、イケメンとの出会いがあったとはいえ、夜の相手は秀雄さん(笑)
この日は公園に連れていかれる感じ。彼はまだ、人形が心を持ったことには気づいていないね。


(〃゚3゚〃)
kissされてるとき目を逸らす仕草で、『実はイヤ』みたいなのがわかるな(笑)


(*・ω・*)o
で、レンタルショップが気になっていたのぞみちゃんは、なんとそこでバイト開始。純一さんに映画のことを教えてもらいつつ、、クリスマスの飾りつけをしたりと、楽しく仕事。
特に特筆すべき出来事は、『OL佳子さんのストッキング線で、自分のビニール継ぎ目を気にする・店長の質問をはぐらかす・家の前のゴミ捨て場で、大量に落ちているリンゴが気になる(バッグもりんご)』ってとこかな。


(〃゚3゚〃)
店長の『クリスマスは彼氏と?好きな男いるの?』の質問に『いいえ』と答えたり(純一が初対面のときから気になってる)、ビニール継ぎ目を隠そうとするところでリンゴ投入は、非常に聖書っぽいな(笑)
エロ作品と思わせておいて、なかなかアカデミックなところもある。


(*・ω・*)o
まるで、始祖の人間の誕生を見ているようだね~。
で、そのあと秀雄さんにお風呂に入れられたり、空気入れられたり(無反応)した翌日。街にお出かけ。コスメショップを見て『コンシーラーやファンデーションで継ぎ目を隠す』というアイデアを実行。
あとは、自分の好きな服をバイト給料で購入。メイド服はもう着ないみたいだね!


(〃゚3゚〃)
服装は相手への印象をコントロールする手段としても使えるが、秀雄の性的な要望には応えないという意思表示と受け取ったぞ!


2~のぞみ、純一とのデートや蘇生処置から、恋心を自覚・性的に消費されることへの嫌悪や、嫉妬の感情も

(*・ω・*)o
で、ある日バイト中に、店内のディスプレイで映画の海のシーンを見て興味をもっちゃったのぞみちゃん。『見たことがない』ということだったので、純一さんが連れていってくれることに。ばしょは『お台場海浜公園』で、帰りには、キラキラしたラムネ瓶を拾って帰ることに。


(〃゚3゚〃)
ラムネ瓶ってキラキラしてるだけじゃなくて、音も鳴るから楽しいんだよな。
また、乗っている電車は『ゆりかもめ線』のようだな。豊洲・新橋どちらから乗ってもよい。


(*・ω・*)o
なんか、風鈴鳴らしている描写も、冒頭にあったかも!
夕食は、イイ感じのフレンチ。ここには、近所に住んでいる真治さんと娘・萌さんも来ていて、誕生日を祝っている感じ。会話の中では『真治さんが、リトルマーメイドのアリエルの真似がわからなかった』みたいな伏線も。
娘さんとのぞみちゃんは、『ニンジンを食べたフリ』のアイコンタクトで接点が。のぞみちゃんは、ここで『誕生日』という概念を知ることに。


(〃゚3゚〃)
のぞみの場合は、誕生日というより『製造年月日』になりそうだけどな(笑)


(*・ω・*)o
製造年月日はちょっと味気ないかな~(笑)
そして帰る前に散歩。枯れて種になっているたんぽぽを見て、純一さんから『植物の生命』について教えてもらうことに。
家に帰ったあとは、自分のルーツが気になったのか、『入っていたパッケージ』を調査


(〃゚3゚〃)
この段階ではまだ完全に種子は準備できていないんだが、たんぽぽの種を飛ばして遊んだ人は多いだろう。
またここで、『自分の値段(¥5980)と、製造メーカー』について押さえたと推測できる。


(*・ω・*)o
ドン・キホーテに売っていそうなパッケージってのが何とも(涙)
その後のぞみちゃんは、『真治さんがリトルマーメイドのdvdを借りにくるけど、うまく対応できない(純一さんは一発でわかった)』『昼休みに通ったOL佳子さんにコンシーラー渡す(線を消すためだけど、本人は何のことかわかっていない)』『仕事がうまくできなくて落ち込んでるところ、公園でぼけっとしている敬一さんに命の詩を教えてもらう』『さらに興味を持って、本で調べたり絵に描いてみたりする』って流れだったね。


(〃゚3゚〃)
『フォークで髪をとかす』で、一発でリトルマーメイドが出るあたりはさすがだ!
あとこのじいさん、『わしらもからっぽじゃよ』って言ったよな。
生命の詩を教えたとき、実は自分も『誰かに影響を与えられてたら』って思っていたのかもな!


(*・ω・*)o
かもね~!
とはいえ、純一さんも一発でリトルマーメイドが出るとはさすがだね。彼が勤務中に気にしていたDVDが『Singin’ in the Rain~雨に唄えば』だったけど、作品とのかかわりってあるのかな?


(〃゚3゚〃)
自業自得な部分はあるが『実は、リナが張りぼて人形』ってところは思いついたが、作品の真意はしらん。


(*・ω・*)o
そうか、代用シンガーだったキャシーが、メインヒロインを食っちゃったってことか(笑)
その後は、二人の仲が決定的になる出来事。『スティーヴン・キング原作で、リヴァー・フェニックスが出てた映画は?』みたいなクイズをしてるさなか、突起に引っ掛けて空気漏れ(機能停止)。ギリギリのところで純一さんがテープで塞ぎ、息を吹き込んでくれたおかげで、のぞみちゃん復活。そして救ってくれた恩人にハグ。
ちょっとチークが赤いの、気づいた人もいるよね。


(〃゚3゚〃)
1個目のクイズ答え『スタンドバイミー』は、のぞみが当てたな。2個目は(松田優作の遺作になったハリウッド映画は?)答えていないが、おそらく『ブラックレイン』だと思う。
あとツッコミとしては『お前血液流れとらんやろ』ってとこか(笑)


(*・ω・*)o
皮膚が、温度で色が変わる特殊ビニールなんだよ(笑)
で、のぞみちゃんはその後、秀雄さんの家にあった空気入れポンプを破棄して、うきうきでお出かけ。


(〃゚3゚〃)
ある意味生命維持に必要なものなんだが、そんなに秀雄に空気入れられるのがイヤか(笑)


(*・ω・*)o
やっぱり信頼関係は必要なんだよ!
この日の、のぞみちゃんの行動は『ゲーセン・遊覧船・買い物(駄菓子屋の指輪)・ゴミ捨て場できれいな瓶発見(おそらく過食の美希さんが捨てている)・OL佳子さんに話しかける』とか。この日は終始ニコニコ。


(〃゚3゚〃)
人形が一番人間臭いじゃねえか(笑)


(*・ω・*)o
全体的に目が死んでる人多いからね、この映画。で、その後の出勤日。純一さんは、のぞみちゃんが空気をいれて復活する件は、あまり気にしていない様子。そして映画デートへ。
しかしこのあたりから、『秀雄さんに抱かれるのが完全にイヤ』になっており、つまむようにして腕を退ける・ガッツリとシャワーを浴びるなどの様子が。


(〃゚3゚〃)
ここの会話が、エンディングのキーになりそうだな。内容としては
『びっくりした?でもそういう人もいるみたいね(の)』
『僕もだよ、同じようなもんさ(純)』
『そうだよね、初めて会った時、なんとなくそういう気がした(の)』

という内容だ。
『そういう人(空っぽ)』は、じいさんに言われた言葉であるが、『心が空』『物理的に空気しか入っていなくて空』を混同したと考えると、行動をとった理由を理解しやすい。


(*・ω・*)o
なるほど~。それを押さえておかないと、サイコスプラッターみたいに見えちゃうね。
純一さんとのぞみちゃんは、ついにおうちデートに。おうちでは純一さんが『大丈夫だったか?空気が抜けたとき苦しかった?』と聞いてきて、のぞみちゃんの返答は『苦しかった』。帰りは橋の上から、寂しく風景をみつめるかたちに。


(〃゚3゚〃)
ここでの『苦しい』は、ダブルミーニングになりそうだな。
例えば、『人間の体からガッツリ水分が失われたときみたいな苦しい』と『気持ちが苦しい』みたいな感じか。


(*・ω・*)o
『純一さんの元カノらしき写真』を、ちょうど見てたからね~。


3~のぞみ、店長の強姦や、秀雄の『めんどくさい』発言に心を痛め家出・しかし敬一や人形師園田との心あるやり取りも

(*・ω・*)o
そんなわけで、ちょっとビターな感じになった後は、クライマックスに向けて、登場人物の今の様子を確認。
『のぞみちゃん→押し入れに隠れるように』『佳子さん→アンチエイジングの努力は続けていて、同僚の留守電【あなたの代わりはいない】がちょっとポイントに』『千代子さん→交番で雑談』『純一さん→花をカットして針金でつないで工作している』ってとこか。


(〃゚3゚〃)
佳子はこの段階でも、救われていきそうな雰囲気はあるな。あとは自分と劣等意識との戦いだ。
純一がカットして工作していた花だが、昔の写真に写っていたような感じはあるが、後半の回収などは確認できなかったぞ。


(*・ω・*)o
佳子さん、頑張ってるもんね!
あとは『萌さん→人形が壊れてきた?』『美希さん→お酒がぶ飲み』『店長→一人飯』『秀雄さん→職場で怒られる』という描写。


(〃゚3゚〃)
店長の家にあるトロフィー、現在との対比で悲しげだな(笑)


(*・ω・*)o
あとは雑談なんだけど、わたしの好きなシーン。レンタルビデオ店のpopかわいい♪
『スタンドバイミー』や『きみに読む物語』につけてるのかな。この映画とは絡みそう?


(〃゚3゚〃)
これ初見では気づけねぇだろ(笑)
また、後ろには『ニューシネマパラダイス』のpopもあるな。『お世話になった人が死んでる(クリス・スタンドバイミーorアルフレード/
ニューシネマパラダイス)』『ヤンキー・アル中などで家庭に居場所がない(スタンドバイミー)』『人生最後に気持ちが通じ合う(きみに読む物語)』あたりの要素が、本作品に絡みそうだが、決定打はないな。


(*・ω・*)o
なるほどー。
で、そんなロマンチック気分をぶち壊すかのように、秀雄さんがお店のアダルトビデオコーナーに登場(笑)
のぞみちゃんはバレずにやり過ごしたものの、店長が以前一緒に外出したところを見ており、『純一にばらされたくなければ』みたいなニュアンスで脅して襲う形に。


(〃゚3゚〃)
やべーぞ、これレイプだ(笑)
つーか、職場でパコパコしてるんじゃない、アホめ(笑)


(*・ω・*)o
せっかく心を得たのに、不本意な扱いで凹むのぞみちゃん。押し入れに隠れていると、秀雄さんが他のラブドールを買ってきて誕生日お祝いしていることが発覚。心を持ったことをカミングアウトし、『わたしのどこが好きなの?』と。『のぞみって名も昔の彼女の名前。その人の代用なの私は?』と問い詰めたところ、秀雄さんは『そういうのめんどくさいからドールにしてた』と地雷ワードを。これで完全に決裂し家出。


(〃゚3゚〃)
この映画のエロ中年男性、あかんわ(笑)
そこは、『そのワンピース似合うぜ』だろが。


(*・ω・*)o
それじゃFFじゃん(笑)
その後、公園で過ごしたのぞみちゃん。いつも居るはずのおじいさん・敬一さんがいないので気になって訪問。
敬一さんは体調を崩しており、薬を飲ませてもらうなどケアを。『代用教員で代用品だった』という話は、ここで聞くことができたよ。


(〃゚3゚〃)
じいさんが頭を押さえてもらった時に言った『手が冷たい人は、心があったかいっていうよな』は、物理的に血流がないので当たり前なんだが(笑)、聞いたとき、ほっとしていたようだな。


(*・ω・*)o
あんな扱いが続けばね~。
あとは自分のルーツである工場も訪問。ここには人形職人の園田さんがいて、人形の処分場なども見学。『心を持つのはつらかったけど、きれいなものにも出会った』と気持ちを固め、メイクアップしてもらって出発。


(〃゚3゚〃)
彼は製造品にも愛情をもって接するナイスガイな職人なんだが、『人形は燃えないゴミになるが、人間は燃えるゴミだけどね』はちょっと言葉足らずだったな。この発言では、『火葬という文化がある』というのが伝わっていない。


(*・ω・*)o
なるほど~。そういうことか!


映画・空気人形の結末は?登場人物たちのその後は?

のぞみ&純一→大切な人の教えを守りすぎたor説明不足ゆえの悲劇か?

(*・ω・*)o
そんな感じで、レンタルビデオ店にも、秀雄さんのところにも戻れないのぞみちゃんは、『(彼にだけは)誰かの代わりでもいい』と、純一さんの元へ。純一さんは『空気を入れられているときエクスタシーっぽい表情だった』ことを知っているため、『君にしか頼めない』ということで『空気抜き入れしたい』とお願い。ここからは濡れ場。
のぞみちゃんも『同じようにやってあげよう』ということで、セロテープを用意し土手っ腹に穴開けて空気をいれるようにkiss
おかげで二人は、血まみれで抱き合うことに


(〃゚3゚〃)
『なんでこうなるか~』って感じなんだが、伏線はある。純一の『僕もいっしょだよ』というセリフ・植物は教えたが、刺せば出血するみたいなことはデータベースにない・敬一の言う空っぽの意味を、『空気しか入っていない』と勘違いなどが挙げられるだろう。
つーか、抱き合ってる暇があったら、自力で救急車呼べよ。


(*・ω・*)o
思い残すことはなかったんじゃないかな!
で、純一さんが失血死してしまい、身寄りのなくなったのぞみちゃんは、自分も後追いすることに。ずっと空気が抜ける音がしているので、そのまま機能停止。


(〃゚3゚〃)
ゴミ捨て場の下りは、『人形職人のセリフをそのまま受け止めた』といえそうだな。
あと、演出上だが、のぞみが自分で空気抜いたせいで、たんぽぽの種子が、かかわりのあった人のところへ飛んでいくという流れになっている。


(*・ω・*)o
そして、機能停止間際に見る夢は『純一さんと楽しくディナー・いままで出会った人たちも集合して、誕生日を祝ってくれる』というもの。


(〃゚3゚〃)
フェデリコ・フェリーニの映画(8 1/2?)にあったような演出だがめっちゃ切ないなこれ。


真治の娘・萌→人形への依存を克服した?

(*・ω・*)o
では、エピローグいってみましょう。真治さんは相変わらずだけど、娘・萌さんには大きな変化が。のぞみちゃんが持っていた指輪と『交換ね!』といって、人形をごみ捨て場に。


(〃゚3゚〃)
今後は、より自立していくのではと思えるな。


受付OL佳子→前より若返ってる?

(*・ω・*)o
佳子さん、印象が前より若くなってない?


(〃゚3゚〃)
会社に対して不満が多かったみたいだけど、(後半花束を持っている描写があったから)うまく退職できたのかもしれないな。


透&店長→透はレンタルバイト始めた様子・店長とウマ合いそう?

(*・ω・*)o
スケベ店長は相変わらずだけど、のぞみちゃんのメイド服を覗いていた透さんが、新たにレンタルショップのバイトスタッフへ。接客大丈夫かな~。


(〃゚3゚〃)
とはいえ、店長としては純一のときより、エロ話で盛り上がりそうだがな(笑)


人形師・園田→相変わらず人形作り

(*・ω・*)o
園田さんは、相変わらず人形作りに邁進している感じかな!


(〃゚3゚〃)
この人は、元からそんなに病んでる感じはなく、安定していたな。


敬一&千代子→お互い良い話し相手に?

(*・ω・*)o
敬一さんとおしゃべり千代子さんが、エンディングで並んで座っているシーンは好きかな~。


(〃゚3゚〃)
ここ良いよな!


秀雄→ラブドール熱が冷めてきた?

(*・ω・*)o
のぞみちゃんにガッツリ拒絶された秀雄さん。新しいラブドールがあるけど、序盤のような絡み方は見られないね。


(〃゚3゚〃)
なんか冷めた目をしているな。これを機に、現実の女性への気遣いレベルもアップしてもらいたいぞ。


美希→オープニング回収で、外の世界でつながりを作っていくことを予感

(*・ω・*)o
そして、最後にオープニングセリフを回収して締めるのは、ストレス・過食と戦っていた美希さん。ごみだらけの暗い部屋で目覚め、窓の下でのぞみちゃんの姿に見とれて、オープニングのように『きれい』と。


(〃゚3゚〃)
今後はうまく今の状態から脱却していけそうだな。メイン二人は退場してしまったが、良いエンディングだったぞ。


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